


今回ご紹介するのは、倉庫内部の改修工事です。
長年使われてきた倉庫を、これからの使い方に合わせて改修していきます。
完成した室内だけを見ると「新しくなった」という印象ですが、その仕上がりを支えているのは、完成後には見えない工程だけではありません。一つひとつの工程には理由があり、それぞれ専門の職人さんが役割を分担しながら工事を進めています。
今回は、改修工事のスタートとなる解体工事から軽量鉄骨(LGS)による骨組みづくり、断熱材施工までをご紹介します。ぜひご覧ください。
こちらが改修前の室内です。
広い空間ではありますが、長年使用されてきたことで壁や天井には経年による傷みが見られ、設備の配置も現在の用途には合わなくなっていました。
改修工事では、「古くなったから新しくする」というだけではありません。例えば、
・作業スペースを広く確保したい
・動線を良くしたい
・将来レイアウト変更しやすくしたい
など、建物をどのように使うかによって壁の位置や設備の配置まで変わります。
完成後に「やっぱりコンセントを増やしたい」「ドアの位置を変えたい」と思っても、大掛かりな工事になることがあります。
だからこそ、工事を始める前の計画づくりが、使いやすい建物づくりには欠かせません。
工事を始める前に、まずはローリング足場を設置しました。
ローリング足場とは、キャスターが付いた移動式の足場のことです。
一般的な外壁工事などで使用する固定式の足場とは異なり、広い室内では必要な場所へ移動しながら作業できるため、効率よく施工を進められます。
「脚立ではだめなの?」と思われるかもしれませんが、天井付近での作業を長時間行う場合、脚立では安定性が十分とはいえません。
ローリング足場であれば作業床が広く、工具や材料を置きながら安全に作業できます。さらに、作業姿勢も安定するため、天井の解体や軽天工事、石膏ボード施工など、精度が求められる高所作業にも適しています。
現場では、作業内容に合わせて足場を使い分けることも、安全で品質の高い施工につながっています。
工事は既存の壁や天井を撤去するところから始まりました。
解体というと「壊すだけ」の作業と思われがちですが、実際はとても神経を使う工程です。
例えば、残して使用する柱や設備を傷付けないよう慎重に解体したり、既存の電気配線や配管の位置を確認しながら少しずつ作業を進めたりします。
勢いよく壊してしまうと、見えない場所にある配管や配線を傷付けてしまうこともあるため、経験と判断力が求められます。
また、天井や壁を撤去すると、それまで隠れていた鉄骨や過去の補修跡などが見えてきます。
図面通りとは限らず、「現場を開けて初めて分かること」も少なくありません。
そのため、解体工事は単なる撤去作業ではなく、この建物の状態を詳しく調査する工程でもあります。
解体工事が終わると、新しい壁や天井の骨組みとなる軽量鉄骨(LGS)の施工を進めます。
まずは図面をもとに壁の位置を床へ正確に墨出しし、その位置に合わせてランナー(横材)を固定していきます。その後、柱となるスタッドを一本ずつ組み込み、窓や建具の位置も確認しながら骨組み全体を組み上げました。
一見すると同じ部材が規則正しく並んでいるだけに見えますが、柱の間隔や開口部の寸法にはすべて意味があります。
後から施工する石膏ボードのサイズや建具の納まりまで考えながら組み立てるため、この段階で数ミリのズレがあると、その後の工程にも影響が出てしまいます。
そのため、一つひとつ寸法を確認しながら慎重に施工を進めました。
軽量鉄骨下地(LGS)は、薄い鋼板を折り曲げて作られた建材です。
住宅では木材を使うことも多いですが、倉庫や店舗、オフィスなどではLGSが多く採用されています。
では、木材と何が違うのでしょうか。
木材は自然素材のため、湿度の変化によって反ったり伸縮したりすることがあります。一方、LGSは寸法の精度が高く、長い壁でも真っすぐ施工しやすいのが特徴です。
また、不燃材料であるため、防火性能が求められる建物にも適しています。
写真を見ると細い材料に見えますが、柱(スタッド)と横材(ランナー)を組み合わせることで十分な強度を確保しています。
用途によって厚みや幅も使い分けており、壁の高さや取り付ける仕上げ材に合わせて最適な部材を選定しています。
LGSを組み終えると、壁全体の骨組みが少しずつ見えてきます。
一見すると一定間隔で並んでいるだけのように見えますが、実は柱の間隔にも理由があります。
石膏ボードには規格寸法があるため、そのサイズに合わせて骨組みを配置することで、材料の無駄を減らし、継ぎ目も少なくできます。
また、将来棚や設備を取り付ける予定がある場所には、あらかじめ下地材を入れておくこともあります。
完成してから「ここに棚を付けたい」と思っても、下地がない場所では十分な強度が確保できません。
どこに何を取り付けるのかを工事中から考えながら骨組みを組んでいくことも、工務店ならではの大切な仕事です。
出入口となる建具まわりは、特に力が掛かる場所です。
そのため、ドア枠を固定する部分には木材などの補強材を組み合わせながら施工しています。
「LGSだけではダメなの?」と思われるかもしれません。LGSだけでも壁は作れますが、毎日何十回、何百回と開閉する建具には繰り返し力が加わります。
補強が不足していると、長年の使用で建具が少しずつ下がったり、建付けが悪くなったり、閉まりにくくなる原因になることがあります。
骨組みが完成すると、壁や天井へ断熱材を施工しました。
断熱材というと「冬の寒さ対策」というイメージがありますが、実は夏の暑さ対策にも大きな効果があります。特に金属屋根の倉庫では、夏場になると屋根の表面温度が非常に高くなります。断熱材があることで、その熱が室内へ伝わりにくくなり、室温の上昇を抑える効果が期待できます。
また、断熱材は「入れること」よりも、「隙間なく納めること」が重要です。
例えば、わずか数センチの隙間でも空気が動きやすくなり、本来の断熱性能を十分発揮できないことがあります。
そのため、配線や柱まわりも一枚ずつ加工しながら丁寧に施工し、できるだけ隙間ができないよう仕上げています。
✨次回予告✨
サッシ・建具の取付、電気配線工事、床下の配管工事をご紹介します。
「なぜ床を斫ってまで配管を入れ替えるのか」「電気配線はどのように壁の中へ納められるのか」など、普段はあまり見ることのない設備工事の様子も詳しくお伝えします。ぜひ続きもご覧ください。
私たちヤマコーでは大工を経験し、その後、現場監督・設計デザインに携わっているスタッフが在籍しております。
そのため「家の造り方」を知り尽くしており、お客様の大切な家の長期的なアフターフォローも含めて、家をトータルでサポートするサービスを提供しております。
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私たちヤマコーは、その場のリフォームに満足していただくだけではなく、安心してお住まいになるために長期的なサポートをしております。
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戸建てリフォーム、新築をお考えの際には是非一度ヤマコーへご相談ください。
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