屋根塗装の工程を徹底解説|完成までの工事の流れを詳しく解説

屋根塗装の工程を徹底解説|完成までの工事の流れを詳しく解説

屋根は住まいの中でも、一年中もっとも過酷な環境にさらされている場所です。
真夏の強い紫外線、台風や雨、冬場の冷え込みなど、毎日のように自然の影響を受け続けています。
しかし、外壁とは違って普段目にする機会が少ないため、劣化が進んでいても気付きにくい場所でもあります。
「屋根の色が薄くなってきた」「コケが生えている」そんな変化が見られる頃には、屋根を守っている塗膜の防水性が少しずつ低下しているサインかもしれません。
今回は、実際に行った屋根塗装工事の様子をご紹介します。
工事の流れだけでなく、「なぜこの工程が必要なのか」という点も交えながら、屋根塗装について分かりやすくお伝えします。

施工前|屋根の色あせやコケは劣化のサイン

今回の屋根は、全体的に塗膜の色あせが進み、一部にはコケの付着も見られました。
コケが生えているからといって、すぐに雨漏りするわけではありません。しかし、コケが発生するということは、屋根材の表面に水分が残りやすくなっている状態でもあります。
本来、屋根材は塗膜によって雨水や紫外線から守られています。ところが年数の経過とともに塗膜の防水性が低下すると、屋根材が水分を含みやすくなり、日当たりが悪い面や湿気がこもりやすい場所ではコケや藻が発生しやすくなります。
水分を含んだ状態が長く続くと、屋根材そのものの劣化が進み、ひび割れや欠けが発生しやすくなります。こうなると塗装だけでは対応できず、カバー工法や葺き替え工事が必要になることもあります。
そのため、工事前には屋根全体を確認し、「塗装によるメンテナンスが適している状態なのか」を見極めることが大切です。今回は屋根材自体には大きな傷みが見られなかったため、屋根塗装をご提案しました。

コケや色あせが見られる塗装前のスレート屋根の劣化状況が分かる画像

足場設置・養生|安全で丁寧な工事のための準備

工事は足場の設置から始まります。
足場は職人が安全に作業するためだけのものではありません。安定した姿勢で作業できることで、塗料を均一に塗ることができ、仕上がりにも大きく影響します。
また、建物全体をメッシュシートで覆うことで、高圧洗浄時の水しぶきや塗料の飛散を防ぎ、近隣への影響をできるだけ抑えます。
屋根塗装は品質だけでなく、安全対策や周囲への配慮も大切な工事です。
足場を設置したことで屋根全体を近くから確認でき、普段は見えない細かな劣化状況まで点検しながら工事を進めました。

足場と飛散防止シートを設置し、安全に屋根塗装工事を行うための準備を進める画像

高圧洗浄・下地処理|塗る前の準備が屋根の寿命を左右します

屋根塗装というと、塗料を塗る工程をイメージされる方が多いかもしれません。しかし、実際には塗る前の準備が、屋根塗装を長持ちさせるうえで最も重要といっても過言ではありません。
まず行うのが高圧洗浄です。長年蓄積した砂埃や排気ガスの汚れ、コケやカビ、藻、そして劣化した古い塗膜を高圧の水で丁寧に洗い流していきます。
これらが残ったまま新しい塗料を塗ると、屋根材との密着が悪くなり、数年後に塗膜の浮きや剥がれにつながることがあります。どれだけ性能の高い塗料を使用しても、下地が整っていなければ本来の耐久性を発揮することはできません。
高圧洗浄後は十分に乾燥時間を確保し、屋根全体を細かく点検します。ひび割れや欠けがあれば補修を行い、棟板金の釘浮きや金属部分のサビも確認します。必要に応じて釘を打ち直したり、サビを落とす「ケレン作業」を行ったうえで塗装へ進みます。
塗装は色を塗る工事と思われがちですが、このような下地処理を丁寧に行うことが、屋根材そのものを長持ちさせることにもつながります。

高圧洗浄で屋根の汚れやコケを洗い流し、塗装前の下地を整えている画像

高圧洗浄前と洗浄後を比較

右が高圧洗浄前、左が高圧洗浄後の様子です。
洗浄前はコケや古い塗膜が屋根材の表面に付着していますが、高圧洗浄後は屋根材本来の状態が確認できるようになりました。
見た目の違いだけではなく、塗料がしっかり密着する下地をつくることが高圧洗浄の本当の目的です。この下準備を丁寧に行うことが、屋根塗装を長持ちさせる第一歩になります。

高圧洗浄前後の違いを比較し、コケや汚れの除去効果が分かる比較画像

高圧洗浄完了|屋根本来の状態が確認できました

高圧洗浄が完了すると、長年付着していたコケや藻、砂埃、劣化した古い塗膜が取り除かれ、屋根材本来の状態が確認できるようになります。
洗浄前はコケで見えにくかった細かなひび割れや傷みも、この段階では確認しやすくなるため、必要な補修箇所を見極めながら次の工程へ進みます。
また、高圧洗浄後はすぐに塗装を行うわけではありません。屋根材に水分が残った状態で塗装すると、塗料がしっかり密着せず、将来的に塗膜の剥がれや浮きが発生する原因になることがあります。そのため、屋根全体が十分に乾燥するまで時間を置き、乾燥を確認してから次の工程へ進みます。
見た目はきれいになっていますが、この時点ではまだ塗装前の準備が整った状態です。ここから下地処理や下塗りを行い、屋根を長持ちさせるための塗装工程へ進んでいきます。

高圧洗浄が完了し、塗装前の屋根材の状態が確認できる画像

下塗り|仕上がりを支える最初の塗装

高圧洗浄と下地処理が終わったら、いよいよ塗装工程に入ります。
最初に行うのが下塗りです。
下塗りは、屋根材と仕上げ塗料をしっかり密着させる役割があります。住宅で使用されるスレート屋根は、塗膜が劣化するとスポンジのように塗料を吸い込みやすくなります。そのまま仕上げ塗料を塗ると、塗料が均一に広がらず、色ムラや耐久性の低下につながることがあります。
下塗りを行うことで塗料の吸い込みを抑え、屋根全体に均一な下地をつくります。また、屋根材と仕上げ塗料をしっかり密着させることで、塗膜が本来持つ耐久性を発揮しやすくなります。
屋根材の種類や劣化状況によって使用する下塗り材は異なるため、その屋根に合った材料を選ぶことも大切なポイントです。

屋根材との密着性を高めるため、下塗り塗料を丁寧に施工している画像

中塗り|塗膜の厚みをつくる工程

下塗りが乾燥したら、中塗りを行います。
中塗りは色を付けるためだけの工程ではありません。屋根を保護する塗膜に必要な厚みを確保する大切な役割があります。
塗料はメーカーごとに標準使用量や乾燥時間が定められています。決められた量や工程を守ることで、初めて塗料本来の耐候性や防水性を発揮できます。
屋根全体を一枚一枚確認しながら、塗り残しがないよう丁寧にローラーで仕上げていきます。

仕上げ塗装1回目となる中塗り作業で、塗膜の厚みを確保している画像

上塗り|屋根を守る最後の保護膜

中塗りが十分に乾燥したら、最後に上塗りを行います。
屋根塗装では下塗り・中塗り・上塗りの3工程を行うことで、塗料本来の性能を発揮できるようになります。
上塗りでは色ムラや塗り残しをなくすだけでなく、紫外線や雨風から屋根材を守る保護膜を完成させます。
塗膜の厚みが十分に確保されることで、防水性や耐久性が高まり、屋根材の劣化を抑えることにつながります。
屋根塗装は「色を塗る工事」というイメージを持たれがちですが、実際には屋根材を守る保護膜を新しくつくる工事でもあります。

仕上げとなる上塗りを行い、屋根の耐久性と美観を高めている画像

完成|屋根の美観と耐久性がよみがえりました

すべての工程が終わり、屋根塗装が完成しました。
施工前に見られた色あせやコケはなくなり、屋根全体に統一感のある美しい仕上がりとなりました。雪止め金具まで丁寧に塗装し、細かな部分までしっかり保護しています。
屋根は普段ほとんど目にすることがないため、気付かないうちに劣化が進んでしまう場所です。
塗膜の防水性が失われたまま放置すると、屋根材そのものが傷み、塗装では対応できなくなる場合もあります。
だからこそ、屋根材が健全なうちにメンテナンスを行うことが、結果的に住まいを長持ちさせることにつながります。

屋根塗装は、見た目をきれいにするためだけの工事ではありません。
高圧洗浄や下地処理、下塗り、中塗り、上塗りと、1つひとつの工程にはすべて意味があります。
どれか一つでも省略すると、本来の耐久性を十分に発揮できず、屋根材の寿命にも影響することがあります。
また、屋根材の劣化が進みすぎると、塗装では対応できず、カバー工法や葺き替えが必要になるケースもあります。
大切なのは、「塗装が必要だから工事をする」のではなく、「住まいを長持ちさせるために、今どんなメンテナンスが最適なのか」を見極めることです。
ヤマコーでは、工事ありきではなく、まずは屋根の状態を確認し、お住まいに合ったメンテナンス方法をご提案しています。屋根の色あせやコケが気になり始めたら、お気軽にご相談ください。

屋根塗装が完了し、美しい仕上がりと保護性能がよみがえった完成画像

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私たちヤマコーでは大工を経験し、その後、現場監督・設計デザインに携わっているスタッフが在籍しております。
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取締役 山下 大輔

有限会社ヤマコー

取締役 山下 大輔

私は元大工で、大工だった父の一番弟子でした。
父の下で建築やリフォーム、マンションや店舗の改装など、さまざまな現場で経験を積みました。
その経験をもとに、店舗や戸建て住宅の建築やリフォーム、リノベーションも多く手がけております。
お客様に良い家を提供したいという想いをこれからもヤマコーで実践していきます。

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