京都府宇治市の寺院よりご依頼いただいた観音堂改修工事がついに完成しました。 長年の風雨で老朽化が進んでいた玄関や和室空間が、畳や障子、格子扉、そして外観まで美しくよみがえりました。基礎補強から内装造作、玄関土間のタイル仕上げに至るまで、一つひとつの工程を経て完成した観音堂は、伝統の趣と現代の快適性を兼ね備えた空間に生まれ変わっています。本記事「完成編」では、その集大成となる完成後の姿をご紹介します。ぜひご覧ください。
観音堂改修工事の最終段階として外観を整えました。外壁の仕上げと庇の調整を行い、全体のバランスを確認。外観は参拝者が最初に目にする部分であり、印象を大きく左右します。耐久性のある外装材を採用し、雨風への強さも確保しました。外観全体がまとまり、寺院としての落ち着いた雰囲気と現代的な快適性を兼ね備えた仕上がりになっています。
内部空間にはダウンライトを新たに設置しました。採用したのは高寿命・省エネ型のLED照明で、天井にすっきり収まり、照明器具自体の存在感を抑えられます。観音堂では法要や参拝の場面に応じて明るさが均一に保たれることが重要です。ダウンライトにより影の少ないやわらかな光が広がり、静かで落ち着きある空間づくりに貢献しています。
観音堂上部に設けられた格子は、外部と内部をゆるやかにつないでくれます。檜材を用い、伝統的なデザインを踏襲しつつも強度を高めた仕上がりです。格子は風や光を通しながらも視線を和らげ、外部からの圧迫感を軽減します。観音堂改修において、格子は装飾だけでなく実用性も兼ね備えた要素であり、現代的な快適性を取り入れながらも伝統美を守る重要な工事の一つです。
須弥壇を総檜で仕上げました。須弥壇とは仏像や御本尊を安置する壇のことで、寺院の中心的な役割を持ちます。檜材は耐久性や調湿性に優れ、清らかで落ち着いた雰囲気を演出できることから、古くから寺院建築に多用されてきました。今回の工事では既製品ではなく現場で丁寧に造作し、観音堂全体と調和する仕上がりにしています。総檜仕上げにすることで、年月を重ねても美観を保ちやすく、参拝者が荘厳な空気の中で安心して祈れる空間に仕上げました。
障子には白木ワーロンを採用しました。ワーロン紙は、和紙を樹脂で挟み込んだ強化シートです。見た目は普通の障子紙と同じですが、破れにくく防炎性もあり、長持ちします。人の出入りが多い寺院や公共施設でも安心して使える素材で、和の雰囲気を保ちながら実用性を高められます。観音堂のように多くの人が出入りする空間でも長持ちし、日常的に安心して使えます。やわらかい光を取り込みながらも視線を遮るため、落ち着いた雰囲気を演出。伝統的な意匠を残しながら現代的な機能性を取り入れた工夫です。
玄関には檜材を使った格子扉を設けました。外部と内部の境界をつくりながらも光と風を取り入れることができ、閉塞感を感じさせません。格子扉は耐久性に優れ、寺院の顔ともいえる玄関を美しく演出します。檜材のやさしい風合いが参拝者を迎え入れ、観音堂全体の調和を高めています。
来訪者を最初に迎える玄関土間には、LIXIL「庵路角200」シリーズのタイルを採用。玄晶石面状の風合いを持つこのタイルは、純和風の表情を演出し、格式ある寺院の玄関にふさわしい仕上がりを実現しました。施工にあたっては、下地の転圧やブロック基礎の整備を行い、耐久性と水平性を確保。その上で丁寧に目地処理を行い、見た目の美しさと実用性を両立させました。土間は雨の日でも滑りにくく、参拝者に安心感を与える仕様です。タイルの重厚感と檜造作の調和により、伝統と現代の融合が感じられるエントランスが完成しました。
外部庇にはガルバリウム鋼板を使用しました。軽量で錆びにくく、耐久性に優れた素材であるため、長期的に観音堂を雨風から守ります。外観との調和を考慮した仕上がりとなり、寺院建築らしい落ち着いた印象を維持。庇は建物の劣化を防ぐ重要な役割を持ち、外装工事に欠かせない部分です。
新しい畳の敷き込みが行われ、青々とした畳表の香りが空間に広がり、心地よい和の雰囲気を醸し出しています。今回採用した畳は耐久性に優れ、法要や集会といった多人数が利用する寺院にふさわしい仕様です。畳の厚みや目の方向を丁寧に揃えることで、見た目の美しさと座り心地を兼ね備えました。障子や格天井と調和し、全体として落ち着いた和の空間が完成。畳は単なる床材ではなく、寺院改修において「日本らしさ」を象徴する要素であり、完成の瞬間はまさに集大成といえる工程です。
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