飲食店を経営する方は、売上アップに向けて日々努力されていると思います。
目玉商品のメニュー作りや、オシャレなインテリア、内装デザインなど、どれも大切なことですが、その中で店内のトイレについて考えたことはあるでしょうか?いくら料理のおいしくてオシャレな店内であったとしても、トイレが汚れている、清潔さがなかったりすると、それだけでかなりイメージダウンになります。
メニューや内装も凝っているのに、今一つ売り上げが伸びないとお悩みの方は、一度トイレに目を向けてみませんか?
今回は、なぜ飲食店のトイレを見直すべきなのか、来店されるお客様がお店のトイレに求めることについてご紹介いたします。ぜひご覧ください。
どんなにお店がきれいで料理がおいしくても、トイレが汚いというだけで、お客様はお店のトータルが不衛生だと感じてしまいます。トイレがこんなに汚いんだったら、厨房もそうなのかな?と感じてしまい、もう次はないなと思われてしまいます。しかしトイレがきれいなお店は、お客さんに良い印象を持ってもらえるため、また行きたいと思ってもらいやすくなります。トイレのキレイさはお客様の満足度に大きく影響します。トイレは客席とは別の空間にあり、お客様にとっては自分だけのプライベートな空間です。ここで落ち着いてリラックスしたいと思っても、居心地が悪いトイレだと気分が台無しになります。そのため、トイレの満足度を上げることが、結果としてお店全体の評価が上がり、売上向上にも繋がるのです。
では、どんなトイレが来店されるお客様に喜ばれるのでしょうか。
トイレが使用中で待っている時、中から異性が出てきて気まずく感じたことがある人もいるでしょう。また、自分が使った後のトイレに異性が入るのに抵抗を感じたり、上がったままの便座を戻すのが嫌だと感じることもあります。女性はお化粧直しをしたり、小さなお子様を連れていることが多いため、広めのスペースや鏡はもちろん、時間も必要ですし、男性のトイレには、小便器が設置されているとサッと用を足せます。トイレは男性と女性では使い方が違うため、別々にすることにより、どちらも快適に使えるようになります。また、男女別にすることで、トイレの中が混雑しにくくなります。みんなが同じトイレを使うと、行列ができて待ち時間が長くなることがありますが、別々にするとその心配が少なくなります。
快適なトイレには、照明選びも大切です。お店の雰囲気を邪魔しないデザインで、明るめの照明にするとよいでしょう。通常、トイレには長持ちする白熱灯が使われることが多いのですが、お店の雰囲気に合わない場合は、暖色系の電球を取り入れてみましょう。ただし、トイレが暗すぎるとお客様が転倒する危険性があるほか、お化粧直しや掃除もしにくくなるため、加減は必要です。一方で、明るすぎるとリラックスできないため、間接照明を取り入れるなどして、調整するのがポイントです。
トイレの臭いは、オシャレな内装も美味しいお料理も一気に興ざめするくらいお客様から敬遠されます。そのため、トイレの広さに応じた換気量を施工業者に計算してもらって、適切な換気扇を取り付けましょう。臭いやカビ、結露、感染症対策には、しっかりとした換気が最も効果的です。また、換気が良いとホコリや汚れがつきにくくなり、掃除もしやすくなります。お店の営業中は換気扇を常に稼働させ、清潔で快適なトイレ環境を維持しましょう。
今のトイレは、ウォシュレットはもちろん、便座の温度調整や自動施錠、脱臭機能など、さまざまな便利機能があります。他にも、消臭機能や泡飛び防止機能などもありますが、コストや電源の有無を考慮しながら選びましょう。また、タッチレス水栓や自動開閉機能を設置したトイレを導入すると、直接触れる必要がないため、衛生的でお客様にも喜ばれます。さらに、オムツ替え台があると、小さなお子様を連れた家族も安心して利用できます。こういった設備が整っていると、家族連れや多くの人が安心して来店できるようになる上、トイレの快適さと清潔さが向上し、お客様の満足度も高まります。
トイレの場所も工夫しましょう。
大型のショッピングモール等は、トイレがどこにあるのか一目でわかる方が良い場合もありますが、店舗の場合はそれが返って仇となることもあります。目立つ場所にトイレがあると、その周りのスペースが限られてしまい、お客様が快適に過ごせるスペースを作りにくくなります。トイレが目立たない場所にあれば、広々とした空間を作ることができ、お客様やスタッフの動線も作りやすくなります。飲食店は食事を楽しむ場所であるため、トイレが客席から近すぎると、食事中のお客様を不快に感じさせてしまう可能性もあります。
お店のトイレの評価は、そのままお店全体の評価に繋がります。トイレがきれいで使いやすいと、お客様はお店全体が清潔で気配りが行き届いていると感じます。逆に、トイレが汚れていたり、掃除道具が出しっぱなしになっていると、お店の印象が悪くなってしまいます。お客様は、トイレまで気を使っているお店は、お店としてのホスピタリティが高い感じるため、トイレの清潔さを保つことはとても大切です。そのため、トイレの床や便器、手洗いを定期的な掃除しましょう。掃除道具は、使った後はすぐに片付けて、目立たない場所に収納します。お客様が掃除道具を見ると、トイレがきれいに保たれていないと感じることがあるからです。また、トイレットペーパーや石鹸、ペーパータオルなどの備品が切れていないか、常にチェックします。備品が不足していると、お客様は不便に感じ、また来たいと思わなくなってしまいます。そして清掃の際、飲食店では特に「トイレ掃除してきます」といった発言は控えましょう。食事を楽しまれているお客様に「トイレ」という言葉は、不快に感じさせてしまいます。お客様が気持ちよくトイレを使えるように、日々の掃除と管理をしっかり行いましょう。
女子会など、多くの女性客が利用するお店なら、ことさらトイレにもこだわりましょう。
女性にとって、お店のトイレはとても重要な要素です。それは料理の美味しさやサービスの質と同じくらいであり、トイレの清潔さや快適さがお店の評価に直結します。特に女性は長時間店に滞在することが多く、その間に何度もトイレを利用します。そのため、トイレが清潔で居心地が良いかどうかはかなり大きなポイントなのです。女性にとって、お料理が美味しいと再訪したくなるのと同様に、トイレの印象が良ければ、またそのお店を選びたくなります。逆に、トイレの印象が悪ければ、次回の利用を控えることもあります。また、トイレの設備やサービスもポイントです。お化粧直し用のコットンや綿棒、生理用品、マウスウォッシュなど設置するのもひとつです。さらに、ハンドソープやハンドクリームは香りやデザインも重視すると喜ばれるでしょう。そして、男性と違い、大半の女性はトイレにバッグを持っていきます。その際、荷物置き場がないのはかなりのマイナスとなります。トイレは女性の立場に立って考えるとよいでしょう。
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