


「えっ、そんなところに登れるの?」「いつの間に、そこまで手が届くようになったの?」
子育て中、そんな瞬間にヒヤッとした経験はありませんか?
子どもの事故というと、階段やベランダなど、もともと危険だとわかっている場所を思い浮かべる方が多いと思います。もちろん、そうした場所への安全対策は欠かせません。
でも、子どもは大人が思っている以上の速さで成長します。
昨日まで届かなかった場所に手が届く。登れなかった場所に登る。開けられなかったドアを開ける。
だから、家の中の危険もずっと同じではありません。
実は気をつけたいのが、階段やベランダのような「危険だとわかっている場所」だけでなく、大人が「ここなら大丈夫」と思っている場所。
さて、あなたの家にも、そんな「想定外」の危険はありませんか?
子どもの成長は、本当にあっという間です。
昨日まで登れなかったソファに、今日はひょいっと登る。届かなかった棚の上も、椅子を引っ張ってくれば手が届く。
例えば、窓際に置かれたソファ。大人にとっては、外の景色を眺めながらくつろぐ場所です。でも、子どもにとっては窓に近づくための足場になります。 ベランダの収納ボックスや、引き出しのある家具も同じです。 大人には「家具」でも、子どもには「遊具」に見えている。
子どもは「ここは危ないから登らないでおこう」と考えて行動するわけではありません。登れそうなら登ってみる。開きそうなら開けてみる。好奇心のままに行動します。
一度、子どもの目の高さまでしゃがんで、部屋を見渡してみてください。普段は何とも思わなかった家具や設備が、違ったものに見えてきますよ。
子どもが成長すると、できることがどんどん増えていきます。それは親にとってうれしいことですが、同時に、今まで気にしていなかった場所にも注意が必要になります。
家の中にある、そんな「想定外」の場面を見てみましょう。
窓際に置いたソファやベッド。大人にとっては何でもない家具ですが、子どもがよじ登れるようになると、窓に手が届く足場になります。
窓の鍵を開けられなくても、開いている窓から身を乗り出す危険があります。
窓そのものだけでなく、窓までたどり着くための足場になっている家具はないでしょうか。
まずは窓の近くに登れる家具を置かないこと。窓の開く幅を制限する部品や補助錠なども、転落防止のための対策のひとつです。
昨日までは開けてもらうのを待っていたドアも、いつの間にか自分で開け閉めできるようになります。
ところが、子どもはドアを開けることに夢中で、反対側の手がどこにあるかまでは気にしていません。蝶番のある側に指を置いたままドアを閉めてしまうと、大きなけがにつながることがあります。
大人には当たり前の「手を挟まないようにする」という動作も、子どもにはまだ難しいもの。 指挟み防止カバーや、急にドアが閉まらないようにする部品など、ドアの種類に合わせた工夫ができます。
歩けるようになると、子どもの行動範囲は一気に広がります。リビングから廊下へ、廊下から洗面所へ。大人が気づかないうちに、浴室まで移動していることもあります。 浴室は、子どもにとって興味を引くものがたくさんある場所です。蛇口を触ってみたり、浴槽の中を見ようとしたり。大人が予想していない行動が、水の事故につながることがあります。 特に小さな子どもは、わずかな水でも溺れる危険があります。 「まだ一人でお風呂に入る年齢じゃないから大丈夫」ではなく、一人で浴室に近づけること自体に注意が必要です。 歩き始める前から、浴槽に水を残さない、浴室に一人で入れないようにするなどの対策をしておきましょう。ドアの施錠方法を見直すことも大切です。
タンスや収納棚の引き出し。大人にとっては物をしまうためのものですが、子どもにとっては少し違います。 引き出しを開ける。そこに足をかける。さらに上の引き出しに手を伸ばす。 大人には収納でも、子どもにとっては階段になるのです。 しかも、引き出しを開けた状態で体重をかけると、家具そのものが倒れてくる危険もあります。 「高いところに置いているから手が届かない」と思っていても、子どもはそこへ登る方法を見つけてしまいます。 家具の固定や引き出しの開閉防止に加え、収納の形や配置そのものを見直すことも、安全につながります。
キッチンのカウンターや調理台は、小さな子どもには手が届かない高さにあります。 ところが、椅子や踏み台を自分で動かせるようになると、話は変わります。 椅子を引っ張ってくる。箱を持ってくる。踏み台に登って手を伸ばす。 昨日まで届かなかった場所が、今日は簡単に届く場所になります。 キッチンには包丁や熱い鍋、電気ケトルなど、子どもが触れると危険なものがたくさんあります。 「手が届かない場所に置いたから安心」ではなく、そこまで登る方法がないかを考えることが大切です。 踏み台や椅子の置き場所を見直すほか、キッチンへの出入りを制限するゲートや、危険なものを収納する場所を工夫する方法もあります。
ここまで紹介した危険の中には、家具の配置を変えるだけで防げるものもあります。市販の安全用品を取り付けるだけで対応できることもあるでしょう。 一方で、窓の開閉方法を変えたり、ドアの指挟み対策をしたり、収納の位置や形を見直したりと、リフォームによって改善できる部分もあります。 大切なのは、何でも新しくすることではありません。 今の家で、子どもがどんな行動をするようになったのか。それに合わせて、住まいの使い方や設備を見直していくことです。 赤ちゃんの頃には必要だった対策も、成長すれば変わります。反対に、以前は気にしていなかった場所が、新たに注意したい場所になることもあります。 家を建てたとき、リフォームしたときには問題がなかったとしても、家族の暮らし方は少しずつ変わっていくものです。
子どもの成長はうれしいものです。 昨日できなかったことが、今日できるようになる。初めて歩いた日も、自分でドアを開けられた日も、家族にとっては大切な成長のひとつです。 ただ、その「できるようになった」は、ときどきヒヤッとする場面も連れてきます。 「えっ、そこに登るの?」「いつの間に開けられるようになったの?」 そんなことが増えてきたら、一度家の中を子どもの目線で見渡してみてください。 大人には何でもない場所が、子どもにとっては思いがけない危険につながっていることがあります。 子どもの成長に合わせて、住まいの安全も少しずつ見直していく。そんな小さな気づきが、家族の安心につながります。 住まいの設備や使い方で気になることがあれば、ヤマコーにもお気軽にご相談ください。
私たちヤマコーでは大工を経験し、その後、現場監督・設計デザインに携わっているスタッフが在籍しております。
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