「片付く家」から「迷わない家」へ|これからのリフォームで考えたい暮らしやすさ

「片付く家」から「迷わない家」へ|これからのリフォームで考えたい暮らしやすさ

片付いているのに、なぜか使いにくい。そんな家があります。物が多すぎるわけでもない。収納が足りないわけでもない。それでも毎日のように、「あれ、どこだっけ?」が繰り返される。鍵を探す。ハサミを探す。充電器を探す。家族からも「お母さん、あれどこ?」と聞かれる。散らかっているわけではないのに、なんとなく暮らしにくい。その原因のひとつとして考えたいのが、家の中にある「迷う場面」です。
これまで住まいの使いやすさというと、「収納を増やす」「家事動線を短くする」といった工夫がよく考えられてきました。もちろん、それも大切です。そこにもうひとつ加えたいのが、「探す・迷う・考えるを減らす」という視点。これからのリフォームでは、「片付く家」のもう一歩先にある「迷わない家」について考えてみましょう。

私たちは、思った以上に「判断」しながら暮らしている

朝、出かける前。「鍵はどこ?」「バッグはどこに置いたっけ?」。帰宅したら、「上着はどこへ掛ける?」「郵便物はどこへ置く?」。料理をするときは、「調味料はどこ?」「ラップはどこ?」。洗濯物を取り込んだら、「これは誰の服?」「どこへしまう?」。
一つひとつは、ほんの数秒で終わることです。でも、こうした「探す・迷う・考える・判断する」は、毎日の暮らしの中で何度も繰り返されています。
こうした、考えたり情報を処理したりするときにかかる負担を「認知負荷」といいます。少し難しい言葉ですが、家の中に置き換えると、「考えなくても済むことに、頭を使っている状態」と考えると分かりやすいでしょう。
家事そのものをなくすことはできなくても、その途中にある余計な「探す・迷う」は、住まいのつくり方で減らすことができます。

 

鍵やバッグ、郵便物、調味料、ラップ、洗濯物など、家の中で毎日繰り返す探し物や小さな判断を表したイラスト画像

収納や動線の目的を、少し違う角度から考えてみる

収納というと、「物をしまう場所」と考えるのが普通です。だから、収納が足りなければ増やそう、と考えます。
でも、収納を増やせば必ず使いやすくなるわけではありません。使う場所から遠い。家族によって戻す場所が違う。何を入れる場所なのか分かりにくい。そんな収納では、スペースが増えても「どこにある?」「どこへ戻す?」は残ったままです。
収納で大切なのは、「どれだけ入るか」だけではなく、「迷わず戻せるか」。物をしまうだけでなく、毎日の迷いを減らすことも収納の役割です。
家事動線も同じです。単に移動距離を短くするだけではなく、ひとつの作業から次の作業へ自然に移れること。収納と動線を「考えなくても動けるようにするもの」と捉えると、リフォームの考え方も少し変わってきます。

収納の場所によって家事の移動や手間が変わる様子と、使う場所の近くに収納を設けた暮らしを比較したイラスト画像

「片付く家」より「迷わない家」へ

「片付く家」が、物をきれいにしまえる家だとしたら、「迷わない家」は、どこにあるか、どこへ戻すかをいちいち考えなくてもいい家です。
使った物を、その場ですぐ戻せる。帰宅した流れのまま、鍵やバッグ、上着をしまえる。家族みんなが、何がどこにあるか分かる。洗濯や料理も、自然な流れで次の作業へ移れる。
収納計画も、「どれだけ入るか」だけでなく「どれだけ自然に戻せるか」。動線計画も、「どれだけ短いか」だけでなく「どれだけスムーズに動けるか」。
片付けるために毎日頑張るのではなく、頑張らなくても自然に片付いていく。そんな住まいなら、毎日の小さな「面倒」も減らせます。

帰宅後の鍵やバッグ、上着の置き場所に迷う暮らしと、玄関近くの定位置へ自然に収納できる暮らしを比較したイラスト画像

「考えなくても動ける家」は、こうしてつくる

たとえば玄関なら、帰宅した流れの中に鍵・バッグ・上着の定位置をつくる。「鍵をどこに置こう」「上着はあとで片付けよう」と考えなくても、その場で片付けが終わります。
キッチンなら、コンロで使う物はコンロの近く、調理台で使う物は調理台の近くへ。洗面・脱衣室なら、「洗う→干す→しまう」という動きに合わせて収納場所を考える。リビングなら、リモコンや文房具、書類など、家族みんなが使う物に共通の定位置をつくる。
ここで大切なのは、自分だけが分かる収納にしないこと。「ハサミどこ?」「薬どこ?」と、そのたびに誰かに聞かなければ分からない収納では、家族の一人に負担が集まってしまいます。
誰でも見つけられて、使った人が戻せる。「聞かなくても分かる」「考えなくても戻せる」。そんな収納や動線をつくることが、「迷わない家」につながります。

洗濯機・室内干し・作業カウンター・収納を一か所にまとめ、洗う・干す・たたむ・しまうがスムーズにできるランドリールームの画像

大がかりなリフォームじゃなくても変えられる

「迷わない家」にするために、家全体を大きくリフォームする必要はありません。棚をひとつつくる。収納の位置や形を変える。扉や建具を見直す。コンセントやスイッチを使いやすい位置へ移す。間取りの一部を変えて、家事の流れを整える。小さなリフォームでも、毎日の動きは変わります。
見直すヒントになるのは、普段感じているちょっとした違和感です。「いつもここで物を探している」「なぜかここに物がたまる」「毎回この動きが面倒」。そんな場所には、収納や動線が今の暮らしに合っていない理由が隠れていることがあります。
古くなったから直す。壊れたから交換する。それだけではなく、「暮らしにくい理由を減らす」のもリフォームの役割です。

玄関に棚やフックを設け、鍵やバッグ、帽子、靴などを帰宅後すぐに収納できるようにした玄関収納の画像

まとめ|これからは「片付く家」から「迷わない家」へ

収納を増やす。動線を良くする。それ自体が目的ではありません。その先にあるのは、探し物が減ること。迷う時間が減ること。家族みんなが自然に使えること。そして、「考えなくても動ける暮らし」です。
「片付く家」から「迷わない家」へ。
いつも探している場所、物がたまりやすい場所、毎日のように「面倒だな」と感じている動き。そんなところから住まいを見直してみると、「もっと暮らしやすくするためのリフォーム」が見えてきます。

収納や家事動線を整え、家族がそれぞれ自然に過ごせる明るく暮らしやすいLDKの画像

最も大切なことは安心して任せられるリフォーム会社であること

私たちヤマコーでは大工を経験し、その後、現場監督・設計デザインに携わっているスタッフが在籍しております。
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取締役 山下 大輔

有限会社ヤマコー

取締役 山下 大輔

私は元大工で、大工だった父の一番弟子でした。
父の下で建築やリフォーム、マンションや店舗の改装など、さまざまな現場で経験を積みました。
その経験をもとに、店舗や戸建て住宅の建築やリフォーム、リノベーションも多く手がけております。
お客様に良い家を提供したいという想いをこれからもヤマコーで実践していきます。

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