今回ご紹介するのは、SHIGA整体院 膳所店の改修工事の様子です。整体院として、お客様が安心して過ごせる空間にするため、設計段階から「動線の分かりやすさ」や「清潔感」「使い勝手」にこだわりました。中でも特徴的なのが、壁の一部に採用されたやわらかな曲線の間仕切り。視覚的にも圧迫感を与えず、落ち着いた雰囲気を演出します。本記事では、現状の様子からどのように変わっていくのかをご紹介します。少しずつ形を帯びていく新しい空間の変化を、ぜひご覧ください。
工事は、以前の内装をすべて撤去した“スケルトン状態”からスタートしました。天井や壁の仕上げ材、設備などもすべて取り外され、配管や鉄骨が見える状態。まっさらな空間にどんな機能をもたせ、どう使っていくか、現場での綿密な打ち合わせを経て、整骨院としての新しい空間づくりを進めていきます。
今回の工事では、院内をより広くすっきりと見せるために、できるだけ天井の高さを確保する必要がありました。そのため、もともと設置されていた天井吊り型のエアコンをより高い位置へと移設する工事を行いました。天井の工事では、まず仕上げ材を貼る前に、配線やダクトなどのインフラ工事が行われます。この段階で、店内の空気環境を左右する天井吊り型エアコンを先行して設置しました。「天井がまだできていないのにエアコン?」と思われるかもしれませんが、実はこの順番がとても重要なのです。天井吊り型エアコンは、電源ケーブルや冷媒配管、排水のためのドレン管など、さまざまな設備とつながっているため、これらの配線・配管を正確かつ効率的に施工するには、天井の下地や仕上げ材が貼られる前の“空っぽの状態”での設置が理想的です。また、エアコンの大きさや取り付け位置は、周囲の天井づくりにも影響するため、この段階でしっかりと位置を決めておくことが、全体の仕上がりを左右する大切なポイントとなります。
内部の間仕切りとなる骨組みを組み、各部屋の区画を明確に分けていきます。今回の改修では、患者様がリラックスして過ごせるよう、動線にも工夫が凝らされています。特に印象的なのが、壁の一部に採用された曲線の間仕切り。視覚的にも柔らかく、整体院らしい優しさを感じさせるデザインになっています。また、壁の高さや厚みも現場で細かく調整して、今後の設備機器や照明の取り付け位置を考慮しながら進めていきます。
骨組みが完成した後は、石膏ボードを貼る作業へと移行します。これは、いわば“壁の皮膚”にあたる部分で、この後のクロス貼りや、塗装を行うための下地となる工程です。壁一面にしっかりとボードが貼られることで、空間の輪郭がより明確になり、間取りのイメージが実感できるようになります。また、この段階で電気配線やコンセント位置なども並行して調整していきます。
石膏ボードを貼っただけでは、継ぎ目やビスの跡が目立ってしまいます。そこで行われるのが「パテ処理」です。パテとは粘度のある下地材のことで、壁面の凹凸を平らにし、仕上げのクロス貼りや塗装がキレイに見えるようにするための重要な工程です。特に今回のような曲線の壁では、直線よりも手間と技術が必要とされ、職人の経験と丁寧な作業が求められます。目には見えづらい部分ですが、最終的な仕上がりの“美しさ”を大きく左右する、非常に大切な作業です。
トイレの工事では、見た目の仕上げに入る前に、床の下地をしっかりと整える作業を行います。今回は、床にモルタル(セメントを使った下地材)を流し込み、表面を平らに仕上げました。これによって、床がガタついたり、段差ができたりしないように調整しています。また、トイレの中でとても大切なのが、排水のための配管の位置です。便器や手洗い器を取り付ける際に、この配管が正しい位置にあるかどうかで、使いやすさや見た目の仕上がりが大きく変わります。そのため、この段階で配管の位置が図面通りになっているかをしっかり確認します。限られたスペースでも、清潔で使いやすいトイレに仕上げるためには、こうした下準備がとても大切になります。
ボードのつなぎ目やビスの跡をきれいにするための「パテ処理」が終わると、いよいよクロス貼りの工程に入ります。パテでしっかりと表面を平らに整えることで、クロスがシワなくきれいに貼れるようになります。今回使用したのは、院内の雰囲気に合わせた明るく清潔感のある白系のクロス。光を反射して空間全体を明るく見せる効果があり、整体院らしい落ち着いた印象に仕上がります。クロスは、見た目の印象を大きく左右するだけでなく、傷や汚れにも強い素材を選ぶことで、清掃のしやすさや衛生面にも配慮しています。細部のつなぎ目まで丁寧に仕上げることで、全体に統一感のある、やさしい空間が完成しました。
施工完了後のSHIGA整体院膳所店。
すべての工事を終え、新しく生まれ変わった院内の様子を、各スペースごとにご紹介します。シンプルで清潔感あふれる白を基調とした内装は、整骨院としてのやさしさや安心感を伝える空間に仕上がりました。
外観サインとガラス面のシート加工により、通りからも一目でわかる視認性の高い入り口になりました。ガラス面には、院内で受けられる施術内容をピクトグラム風のイラスト付きで掲示しており、小さなお子さまからご高齢の方まで、幅広い年代の方にとって直感的に理解しやすいデザインとなっています。「ここはどんなところだろう?」と初めて訪れる方にも、安心して足を運んでいただけるような工夫が施された外観に仕上げています。
院内に入るとすぐに、清潔感のある白を基調とした床と壁が出迎えます。天井のダウンライトがやわらかく空間を照らし、落ち着いた第一印象を演出。壁に設置された縦長のミラーが、空間に奥行きを持たせています。
通路は曲線の壁が印象的なデザイン。柔らかなラインが直線的な空間にリズムを与え、圧迫感のないスムーズな動線になるように仕上げました。床材には大理石調のホワイトフロアを採用し、明るく清潔な印象を保ちながらも、滑りにくく歩きやすい素材を選定しています。
シンプルなデスクとチェアを配置した作業スペースは、カウンセリングや軽作業にも使用できる仕様になっています。壁掛けのミラーが設けられており、使い勝手のよさと清潔感を両立しています。床材は落ち着きのあるベージュ系で、白い家具との相性も良好です。
施術室として使われる個室は、コンパクトながらも必要な設備がしっかりと配置されています。施術ベッドの足元には収納キャビネット、壁面にはミラーと空調機器も設置され、快適に施術を受けられる空間になっています。
トイレと洗面スペースは、落ち着いたグレーベージュの壁と白い設備機器の組み合わせで、やさしく清潔感のある印象に仕上がりました。設備には、TOTOの一体型ウォッシュレット便器「ZR1」を採用し、見た目のすっきり感と使いやすさを両立しています。手洗いカウンターには、ミラタップの「エレガンススクエア」を設置。シンプルで直線的なデザインが空間に調和し、広めのボウルで使いやすく、掃除もしやすくなっています。限られたスペースであっても、快適に使えるように細かなところまで工夫を重ね、誰もが気持ちよく利用できる空間を目指しました。
SHIGA整体院膳所店では患者様が安心して通えるよう、空間全体に使いやすさと快適さが感じられるヤマコーの工夫を散りばめています。ぜひ、お近くにお越しの際は、新しく生まれ変わった院内をご体感ください。
私たちヤマコーは、これまでに新築店舗・店舗リフォームのご依頼を数多くいただいております。業種は多岐に渡り、焼肉店、居酒屋、マッサージ店、ネットカフェ、歯科医院など、他にも数多くの業種による幅広い実績を持ちます。
私たちが多業種のオーナー様に選ばれ続けている3つの理由
・設計デザインにおいて提案するプランニング力
・オーナー様の想いをカタチにできる現場力
・価値を高める空間アイデア
ヤマコーには大工を経験し、その後、現場監督・設計デザインに携わっているスタッフが在籍しています。建築を知り、建物を知り、デザインを知り、造り方を知り尽くした私たちだからこそ実現できる現場力。現場の進捗をオーナー様と随時確認し、ご要望において「できるかできないか」の回答をその場でお答えすることが可能であり、構造上「できない」と判断した場合は、オーナー様の納得のいくご提案をいたします。その現場力こそが業種という垣根を越えて、私たちヤマコーが選ばれ続けている理由です。店舗リフォーム、新築をお考えの際には是非一度ヤマコーへご相談ください。
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