「外壁塗装って本当に必要？見た目キレイだよ。」
「塗装は10年ごとと聞いたけど、うちはまだ８年だからしなくていいよね？」
「雨漏りしていないから、まだ塗装しなくてもいい？」
というお声を外壁塗装ご依頼の方からよく聞きます。
確かに、外壁塗装は手間とお金がかかるものですが、放置すると余計な費用がかかり、さらに劣化が進むと、元々の予算よりも大きな支出が必要になる可能性があります。
見た目がキレイでも、外壁の中が劣化していることがあります。そのことに気づかずそのまま放置すると、雨漏りや内部が損傷する可能性もあります。
外壁塗装は家の寿命を延ばすために、重要なメンテナンスです。
必要なことは分かったけれど、いつしたらいいのか分からないという方も多いですよね。今回は、どういう状態になったら外壁塗装を考えたら良いのかを危険度別にご紹介いたします。今後の外壁塗装プランの参考にしてみてください。
外壁塗装の１番大切な目的は美観だけでなく、外壁を守ることです。
外壁の大半は塗装で守られているため、メンテナンスを怠ると外壁材そのものが損傷を受けます。塗装の効果がなくなった外壁は、雨水や紫外線の影響を直で受けてしまい、バリアを失った状態の外壁は、徐々に劣化していきます。そのまま放置するとひび割れや雨漏りのリスクが高まり、建物全体の耐久性が低下してきます。
外壁が損傷を受けると、シロアリ被害や腐敗の危険性、地震などの自然災害に対する建物の強度も低下するなど、内部にも影響が出てきます。それを防ぐためには、塗装で外壁の保護機能を回復させて、建物全体の寿命を延ばしてあげましょう。
外壁の色褪せは時間とともに避けられない経年劣化の一環です。色あせが目立つと、建物自体が古く見えるような印象を与えかねません。急いで対処しなくてもいい状態ではありますが、将来的なケアを考えておくことが重要です。
外壁の色あせに気づいたら、何年か後には外壁塗装するというプランを念頭に入れておくとよいでしょう。
チョーキング現象は外壁の塗膜が劣化している状態になっているため、建物を雨や風、紫外線から守る役割が弱まっています。そのため、本来の性能が低下し、雨水の侵入やコケ、カビの発生、ひび割れなどの問題が生じやすくなります。放置するとどんどん劣化が進行し、自然に治ることはありません。
チョーキング現象が起きているかどうかを確認するには、外壁を触ってみて白い粉がつくかどうかを確認します。白い粉がつく場合や外壁の退色、粉状の物が飛んでいる場合は、塗膜表面に劣化が起きている可能性があります。特に白い粉がつくだけでなく、粉状のものが飛んでいたらかなり劣化しています。チョーキングを確認したら、外壁塗装を考えましょう。
外壁の表面を保護するための塗料も、クラックが生じると雨漏りの原因となり、外壁内部や建物が腐食する可能性があります。クラックの種類によっては、適切な下地補修が必要で、また、割れを発生しにくい塗料を選ぶことが大切です。
クラックにも、軽度～重度のものがあります。
0.3mm未満のヘアクラックと呼ばれるひび割れは、塗膜に発生し、主に経年による塗膜の劣化が原因です。日光や紫外線の影響で劣化した塗膜が素地の膨張や収縮に耐えられなくなり、亀裂が発生します。
一方、0.5mm以上の構造クラックは、建物に影響を与えるもので、緊急性が高くなります。小さなひび割れが時間経過とともに進行し、地震や不同沈下等が原因となることがあります。
国土交通省によると、ひび割れの割れ幅0.3mmを一つの目安としています。
簡単に言うと、0.3mm未満（ヘアクラック）はセーフ、0.3mm以上0.5mm未満はイエローカード、0.5mm以上はレッドカードということです。
しかし、0.3mm未満だからと言って完全に安心というわけでもありません。
小さくてもひび割れはひび割れですので、業者に確認してもらって安心する方が良いと思います。
塗装の浮きや剥がれは放置すると範囲が広がり、雨水が侵入しやすくなります。その雨水が構造体に浸透すると、天井や壁から雨漏りが発生し、劣化が進行していきます。
また、雨水が構造体に浸透することにより、湿度が上昇し、建材の腐食や内部結露、カビ、サビが発生しやすくなります。
さらに外壁内部の腐食が進行すると、建物内部の防水シートにまで及び、建物の躯体そのものにダメージが出てきます。そうなると、外壁塗装だけのメンテナンスでは追い付かず、外壁材の張り替えやリフォームが必要になり、費用も高額になる場合もあります。
これらの症状は建物の構造体に大きな影響を与え、建物が傾いたり、天井が崩れたり、最悪の場合は倒壊の危険性もあるため、早急に対応することが重要です。
外壁塗装は、美観が美しくなる、建物の耐久性が上がるなどのメリットがたくさんありますが、デメリットはないと言っても過言ではありません。
しいて言うなら、費用がかかるということです。
しかし、塗装せずに放置すると、余計な出費が増える可能性も高まります。
１０年を目途に、上記に記載した症状が出ていないかをチェックして、建物を良い状態に保つようにしましょう。
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