• 現場レポート

空間が生まれ変わる工程を公開|京都市インドアゴルフ改修工事施工事例

今回は、京都市にある某インドアゴルフ施設様の改修工事における施工中の様子をご紹介いたします。解体から始まり、下地造作、断熱材の充填、配線・配管工事、クロスや床材の仕上げに至るまで、快適で機能的な空間づくりを目指して丁寧に工事を進めました。特に用途ごとに異なる仕様や設備に対応するため、細かな寸法調整や下地補強などの工夫を重ねています。空間が形づくられていく各工程の過程を、ぜひご覧ください。

工事工程の流れ|丁寧な施工の積み重ねが高品質を生む

今回は工事の様子を工程ごとに詳しくご紹介いたします。解体から仕上げまで、どの工程も空間の仕上がりや使い勝手に大きく影響する大切な工程です。それぞれの段階で職人たちが丁寧に作業を積み重ね、見えない部分にもこだわりをもって施工を行いました。

解体工事

最初に既存の間仕切り壁や床材、天井下地などを撤去していきます。工事がスムーズに進むよう、事前に現場の寸法や構造をしっかり調査・計測し、後工程の配線・配管に支障が出ないよう準備を整えました。解体といっても、ただ壊すだけではなく、既存の魅力や使える要素を見極めながら、新たな機能性と快適さを融合させていくための大切な工程です。

軽天・天井組み

天井の下地をつくるこの工程では、まず天井の高さや材料を確認し、どの高さに天井を仕上げるかを決める「印付け(墨出し)」を壁に行います。これは、天井をまっすぐきれいに仕上げるためのとても大事な作業です。次に、天井に取り付けられた金具に「吊りボルト」と呼ばれる棒状の部材を等間隔で取り付けていきます。そしてそのボルトに「野縁受け」というパーツを固定し、さらにその上に「野縁(のぶち)」という細長い骨組みを組んでいきます。この野縁が、クロスを貼ったり照明を取り付けたりするための“天井の骨”となる部分です。仕上がりがゆがまないよう、部屋の幅に合わせて丁寧にカット・調整しながら水平をしっかり整えていきます。このように、普段は見えない部分にもたくさんの工夫が詰まっていて、天井の見た目の美しさや照明の納まりの良さを支えているのです。まさに「縁の下の力持ち」のような、大切な工程です。

断熱材施工(セルロースファイバー)

ゴルフシミュレーションルームでは、快適さと静音性が必要であるため、壁にはセルロースファイバー断熱材を使用しました。この断熱材は、新聞紙を再利用した地球や人にやさしいエコ素材で、夏は涼しく、冬は暖かい空間を維持してくれます。さらに、空気中の湿気を吸収する性質があるため、室内の温度や湿度を快適に保ち、結露やカビの発生を防ぐ効果も。加えて、シロアリやゴキブリなどの害虫予防にも役立ち、建物そのものの耐久性も高めてくれます。もちろん防音性にも優れており、打球音や足音が周囲に響きにくく、集中して過ごせる静かな環境づくりに貢献。万が一の火災時にも延焼しにくい高い防火性能も兼ね備えています。見た目には分かりませんが、セルロースファイバーは空間の質を根本から支える、とても頼もしい存在です。

振動をやわらげ、高さを調整するスタイロフォーム

ゴルフシミュレーターの床下には、スタイロフォーム(青いパネル状の素材)を敷き詰めています。これは断熱材として使われる建材で、冬は足元が冷えにくく、夏は熱がこもりにくいというメリットがあります。さらに今回は、シミュレーターの動作による振動を軽減したり、床の高さを機械に合わせて調整する“かさ上げ”の目的でも活用しました。見た目にはわからない部分ですが、こうした下地の工夫によって、室内の快適さや静かさが大きく向上しています。まさに、快適なプレー空間を支える「縁の下の力持ち」です。

配管・電気設備工事

2階の洗面台やゴルフ設備に必要な給排水管、電源、データ通信用のLAN配線などを新設。将来的なメンテナンスを想定しながら、天井・壁・床を通して無理なく経路を確保しました。コンセント位置やスイッチ配置も、実際の使い勝手を考えて細かく調整を加えています。

空間の骨格をつくる大工工事

床下地を組んでいきます。水平を保ちながら、昇降に必要なスペースや強度を一つひとつ確認しながら丁寧に施工しています。周囲の壁面には、サインボードやミラーの設置に耐える補強下地も同時に仕込み、見えない部分にこそ確かな技術を込めました。現場の職人が臨機応変に対応しながら、空間の機能性と美しさを支える「骨格」がつくられていきます。

設備の基盤を整える洗面配管工事

新たに設けた洗面エリアに対応するため、床下と壁の中に給排水の配管を丁寧に施工しました。お湯・水・排水の3つの配管が正しくつながるよう、建物の構造や他の設備とぶつからない経路を考えながら、無理のない位置にしっかりと通しています。将来的なメンテナンスのしやすさも考慮しており、安心して快適に使える洗面空間を支える大切な工程です。

壁・天井のボード貼り

配線や配管などの内部工事が終わった後、壁や天井の下地として石膏ボードを貼っていきます。この作業は、後に貼るクロスや塗装の仕上がりに大きく影響するため、とても大切な工程です。板と板のつなぎ目に段差やすき間ができないよう、まっすぐ水平・垂直になるように一枚ずつ丁寧に取り付けます。また、角の部分がガタつかないよう、角を少し削って丸みを持たせたり、段差をなくすように調整するなど、細かい仕上げにもこだわりました。こうした下地づくりが、仕上がったときの美しさと長持ちする内装につながっていきます。

クロス貼り

石膏ボード貼りの後、ボード同士の継ぎ目やビス跡は、パテと呼ばれる下地調整材で平らにし、乾燥を待ってから丁寧に研磨して表面の凹凸をなくします。これでようやくクロスを貼る準備が整います。
クロス貼りでは、専用の糊付け機で壁紙に均等に糊を付け、刷毛(はけ)を使って空気を抜きながらしっかりと貼っていきます。空気が残ると後の剥がれや浮きの原因になるため、この工程もとても重要です。余分な部分はカッターで丁寧にカットし、クロスの継ぎ目にはコーキング材を使って目立たないよう仕上げます。空間ごとの用途や雰囲気に合わせてクロスの色や質感も選定し、たとえば白を基調とした壁面は清潔感があり、明るく開放的な印象に。細部にまで気を配ることで、シンプルながらも上質さを感じられる空間に仕上げています。

器具設置・仕上げ

最終段階では、洗面台・水栓・ゴルフシミュレーター・インターホン・サインボードなど各種設備を正確に配置。外観や使い勝手を損なわないよう、水平・垂直を確認しながら丁寧に取り付けました。最後に清掃と動作確認を行い、すべての空間が「使える・映える」状態に整いました。

次回は、完成した施設の様子をご紹介いたします。ぜひご覧ください。

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取締役 山下 大輔

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