- リフォームトピックス
近年、光熱費の高騰や気候変動の影響により、ご家庭の住まいに求められる性能は大きく変化しています。
「できるだけエネルギーを使わずに快適に暮らしたい」という思いは多くの方に共通しており、その流れを受けて国は住宅の省エネ化を後押しするための新しい補助制度を整備しました。それが2026年に始まる「みらいエコ住宅2026」事業です。
この制度では、新築だけでなく、中古住宅を購入してリノベーションする場合や現在お住まいのご自宅を省エネリフォームする場合にも活用でき、幅広い世代にとって大きな支援となります。
一方で、補助金の対象要件は細かく定められており、補助額も住宅の種類や性能基準によって変わります。さらに、着工時期や工事内容に関する注意点も多く、制度を正しく理解しておかないと「本当は補助が受けられたのに申請できなかった」といった事態にも繋がってしまうので注意が必要です。
この記事では、新築・中古住宅のリノベーション・既存住宅のリフォームという三つの視点から、「みらいエコ住宅2026」でどのように補助が受けられるのかをわかりやすく整理して解説します。
ぜひ家づくりやリフォーム計画の参考にしてみてください。
「みらいエコ住宅2026」事業は、2050年カーボンニュートラルの実現を目指す国の政策の一つで、住宅の省エネ性能向上を支援するための補助金制度です。
住宅分野のエネルギー消費とCO2排出削減を進めるため、新築住宅の高性能化と既存住宅の省エネ改修を同時に推進する仕組みとなっており、新築・中古・リフォームのすべてに対応しています。
補助金の対象となるのは、一定の性能基準を満たした住宅のみです。
たとえば新築の場合、断熱性能が高いこと、一次エネルギー消費量が一定基準以下であることなどが基準となります。
リフォームの場合も、窓や外壁・天井・床の断熱改修や高効率設備の導入など、省エネに寄与する工事のみが対象となります。
制度の趣旨は「単に設備を新しくする」のではなく、「住まい全体の省エネ性を高めること」にあり、これが補助金の審査と補助額に反映されています。
対象期間についても見ていきましょう。
「みらいエコ住宅2026」では、令和7年11月28日以降に工事に着手したもののみが補助対象となります。それ以前に契約した場合でも、工事の着手日が補助対象期間外であれば申請できないため注意してください。
新築でもリフォームでも、補助金の活用を考えている場合は、工事のスケジュールを早めに設計し、建築会社と共有することが大切です。
さらに、立地条件に関する注意点もあります。
土砂災害警戒区域や浸水想定区域など一定のリスク地域にある住宅は、一部補助の対象外となる場合があります。
自治体が公開しているハザードマップを確認し、ご自宅や購入予定の土地が対象地域に含まれないかを事前にチェックしておきましょう。
新築住宅で「みらいエコ住宅2026」を活用する場合、住宅の性能に応じて三つのカテゴリーに分かれています。
GX志向型住宅、長期優良住宅、ZEH水準住宅のいずれかに該当することで補助金が受けられ、それぞれに求められる性能要件と補助額が異なります。
詳しく見ていきましょう。
GX志向型住宅は、三つのカテゴリーの中でも最も高い補助額が設定されています。補助額は110万円から125万円で、地域区分や住宅性能によって変動します。
対象となるためには、断熱等級6以上の断熱性能を満たすこと、再エネを除く一次エネルギー消費量が35%以上削減されていること、さらにHEMS(エネルギーマネジメントシステム)の設置が必須となります。
住宅全体の省エネ性能を高度に高めたい方には非常にメリットの大きい分類です。
長期優良住宅は、耐震性能・省エネ性能・維持管理のしやすさなど、住まいの総合的な品質を重視した制度です。補助額は75万円から80万円で、子育て世帯・若者夫婦世帯に対しては補助額が上乗せされる場合があります。
建物の長寿命化により、将来的なメンテナンス費を抑えたい方や住宅としての価値を長く維持したい方に適した分類です。
ZEH水準住宅の補助額は35万円から55万円で、住宅の除却を伴うケースでは補助額が上がります。
ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、断熱性能・設備効率・再エネ導入のバランスを高め、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロ以下となる住宅のことです。
特に高性能な窓や断熱材を採用することで夏の暑さと冬の寒さに強い快適な住空間を実現できます。
中古住宅を購入してリノベーションを行う場合にも「みらいエコ住宅2026」は非常に相性のよい制度です。
築年数の古い住宅は断熱性能や設備効率が低いことが多いため、省エネ改修を行うことで大きくその効果が発揮できるため、補助金を活用する価値が十分にあります。
中古住宅+リノベで補助を受けるためには、リフォーム部分が省エネ性の向上につながる工事である必要があります。
具体的には、窓の断熱改修、外壁や天井・床の断熱化、高効率給湯器の設置などが対象となります。また、住宅の除却を伴う建替えの場合には、ZEH水準住宅で補助額が上乗せされる場合があります。
中古住宅を選ぶメリットとして、立地が良い物件を選びつつ、リノベーションで最新性能の住宅に生まれ変わることができる点は大きな魅力です。
現在お住まいの住宅をリフォームして補助金を受ける場合、対象となる工事は省エネ性を向上させるものに限られます。
補助額は工事内容に応じて変わり、組み合わせによっては40万円から100万円の範囲で設定されています。特に効果が大きいのが窓の断熱改修で、既存のサッシを高性能な断熱窓に交換することで夏の冷房効率が大幅に向上し、冬の暖房費も抑えることができます。
また、高効率給湯器の設置は比較的手軽に行えるにもかかわらず、省エネ効果が大きい工事の一つです。従来の給湯器からエコキュートなどの高効率タイプに変更することでエネルギー消費量を大幅に減らすことができます。
ただし、再エネ設備については補助対象外となるケースもあるため、工事内容を事前に確認しておきましょう。
補助金を上手に活用するためには、制度の細かな要件を事前に把握しておくことを欠かしてはいけません。特に、
「いつ工事に着手するか」
「どの工事が対象となるか」
「補助対象外となるケースは何か」を十分に理解しておかないと、申請できなくなる可能性があります。
ここでは、よくある注意点を見ていきましょう。
まず最も重要なのは、工事着手日です。
「みらいエコ住宅2026」では、令和7年11月28日以降に工事に着手した場合のみ補助対象となります。契約日ではなく工事の開始日が基準のため、契約を早めに済ませても、工事が対象期間外に始まってしまえば補助は受けることはできません。
新築でもリフォームでも、工程表の確認とスケジュール管理が非常に重要となります。
次に、対象外のエリアやリスク要因にも注意しましょう。
土砂災害警戒区域や浸水想定区域など、一定のリスクがある地域に建つ住宅は補助の対象外となる場合があります。
これは住環境の安全性を確保する目的があり、制度上避けられない条件となります。
中古住宅を購入しリノベーションをする際には必ずハザードマップを確認し、事前確認を徹底しましょう。
また、補助対象となる工事の範囲も明確に理解しておく必要があります。
たとえば、キッチンやお風呂の交換といった工事は、それ自体では補助対象となりません。しかし、その工事に伴って断熱改修や高効率設備の導入など省エネ性能を高める内容が含まれている場合は対象になる可能性があります。
つまり、「見た目のリフォーム」だけでは補助は受けられず、「省エネ性向上につながるかどうか」が判断基準になります。
さらに、申請時の書類準備も重要です。
新築の場合は設計図書や性能証明資料、リフォームの場合は工事内容を示す書類や性能向上の根拠資料を準備する必要があります。特に省エネ性能に関する証明は専門的な部分が多いため、建築会社と連携しながら準備してください。
書類の不備があると審査が遅れたり、補助金が受けられなかったりするため、間違いのないように進めていきましょう。
「みらいエコ住宅2026」を活用するにあたり、新築とリノベ・リフォームのどちらがご家庭にとって適しているかを判断することも大切です。
それぞれにメリットがあり、ライフスタイルや将来計画によって最適な選択は異なります。
ここでは、新築とリノベ・リフォームの判断材料を整理していきます。
新築の場合、まだ建物が建っていない0からのスタートになるため、最初から高い性能を持つ住宅を計画的に設計することができます。
断熱性能、耐震性、省エネ設備などをバランス良く配置し、長期的なランニングコストを抑えることができる点が大きなメリットです。また、住宅の構造や配管部分まで含めて最新の基準で建てられるため、老朽化による将来的な大規模修繕の心配が少ないことも特徴です。
すでに土地を所有している方、または建替えを検討している方には新築が適しているといえます。
中古住宅の購入とリノベーションは、立地の良さや価格のバランスを重視する方に向いています。
築年数が古くても、補助金を活用して断熱改修や設備更新を行うことで、新築同等の性能を目指すことができます。また、古い住宅は間取りが現代の生活に合わないことが多いため、リノベーションで動線や収納を改善できるメリットもあります。
土地の価格が高いエリアでは、建替えよりも費用を抑えて快適な住まいに変えられる選択肢として魅力があります。
現在の住まいを大切にしたい方やお子様の学校区を変えたくない方にはリフォームがおすすめです。
断熱窓への交換や高効率給湯器の導入など、補助対象となる工事を組み合わせることで暮らしの快適性と省エネ性を大きく向上させることができます。
部分的な改修でも効果が得られるため、費用を抑えつつ性能向上を図りたいご家庭に適しています。
「みらいエコ住宅2026」は、新築・中古リノベ・リフォームのいずれにも活用できる非常に幅広い補助金制度です。
それぞれに求められる性能要件や注意点は異なりますが、制度の目的は共通しており、"省エネ性能の高い住宅を広く普及させること"にあります。補助金を賢く活用することで、光熱費の負担を軽減し、快適で環境にも優しい住まいづくりを実現することができます。
新築では、GX志向型住宅や長期優良住宅などの性能基準を満たすことで大きな補助が受けられ、中古住宅+リノベでは、立地の良さと性能向上の両立が可能となり、リフォームでは部分的な改修でも大きな省エネ効果が期待できます。
どの選択肢がご家庭に合っているかを見極めるためには、将来の暮らし方や予算、住宅の状態を総合的に考慮することが重要です。
補助金の制度は年度ごとに変更されることがありますので、最新の情報を確認しながら計画を進めることをおすすめします。
信頼信頼できる建築会社と相談し、適切なタイミングで制度を活用しながら、ご家庭にとって最適な住まいづくりを進めていきましょう。
私たちヤマコーでは大工を経験し、その後、現場監督・設計デザインに携わっているスタッフが在籍しております。
そのため「家の造り方」を知り尽くしており、お客様の大切な家の長期的なアフターフォローも含めて、家をトータルでサポートするサービスを提供しております。
私たちヤマコーは、その場のリフォームに満足していただくだけではなく、安心してお住まいになるために長期的なサポートをしております。
大切な家のリフォームを安心して任せられる会社であるために3つの大切にしていること
・その場限りのリフォームを提案しないこと
・ご要望とご予算のバランスを考えた最適な提案をすること
・施工クオリティは地域NO.1であること
より良い家の状態を保つためには、数年後、数十年後を見据えた提案が必須です。
その場限りのリフォームでは安心してお住まいになることはできません。
言い換えれば、ご心配されていることは今すぐ必要な工事ではないかもしれません。
私たちヤマコーはお客様目線を追求し、「安心できる住まい」を軸に、家の状態とご要望、そしてご予算において最適な提案をいたします。
信頼関係をもとに、ご納得のプランニング、高い施工クオリティ、アフターフォローでお客様に満足を超えた感動を保証いたします。
リフォームをお考えの際には是非一度ヤマコーへご相談ください。
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