• 現場レポート

兵庫県伊丹市|⻭科医院のバリアフリー新装⼯事事例

今回は兵庫県伊丹市の歯科医院様から改装工事をご依頼いただきましたので、ご紹介いたします。
オーナー様の「車いすやベビーカーでも安心して通えるバリアフリーな歯科医院にしたい」というご希望を反映し、どの世代の方にも優しい設計を施しました。医院内には個室の診療室も完備しており、ご家族や付き添いの方も一緒にお入りいただけるよう配慮しています。内装は、落ち着いた深みのある色調で統一し、照明は柔らかく温かな空間になるよう仕上げ、心地よい雰囲気に仕上げました。院内デザインも、来院された方がゆったりとした気持ちで診療を受けられるよう、細部にまでこだわりました。ぜひご覧ください。

⻭科医院の改装⼯事とは

現在は何もない空間ですが、これから内装をゼロから作り上げていきます。間仕切りの配置や、床や天井の色合いや素材に工夫を凝らすことで、院内全体の雰囲気が大きく変わり、より快適で魅力的な空間へと生まれ変わります。細部にまでこだわった内装は、患者様にとって居心地の良い空間になるよう仕上げていきます。

配管の重要性

歯科医院では、トイレや洗面台、診察台、消毒台など、さまざまな場所で水を使用します。使用した水は配管を通じて排水されますが、排水がスムーズに流れるためには、配管に適切な傾斜が必要です。そのため、自然の水の流れを利用して、汚水がきちんと流れるように設計しています。また、歯科医院の床下には、水や空気、電気の配管が多く配置されています。水道管やエアー管、バキューム管、さらには口腔外バキューム管など、歯科医院ならではの多くの種類の配管があるため、接続や分岐が非常に複雑です。これらの配管システムをミスのないように設置していきます。

床上げ

床下配管が完了したら、床板を設置していきます。まず、金属製の支柱と、井桁(いげた)状に組まれた木材の下地をしっかりと固定します。井桁とは、木材や鉄などを「井」の字のように交差させて積み重ねていく建築で使われる方法の一つです。井桁の形は、交差した材料がそれぞれを支え合うので、重いものでもしっかりと安定します。そのため、お城やお寺などの昔の建物にも使われており、地震などに強い特徴があります。その上に床板を設置することで、床板がしっかりと下地に密着し、頑丈で安定します。実は床下に多くの配管が必要なのは歯科医院だけなのです。そのため、歯科医院の新築やリノベーションに慣れた工務店にお願いすることをおススメします。

間仕切りの設置⽅法

次に間仕切りの骨組みを作る作業に入ります。間仕切りは、空間と空間を分ける壁を支える大切な部分です。まずは、木材などで壁となる場所にしっかりと骨組みを立てていきます。この時点で、配線工事や内装工事も考慮しながら作業を進めることが大事です。特に、電気の配線やスイッチ、コンセントの位置なども、後から変更しにくい部分のため、確認しながら進めていきます。この骨組みがしっかり設置されると、その後の壁材の取り付けや仕上げがスムーズに進みます。

ボード貼り

骨組みが完成したら、ボードを貼っていく作業に移ります。骨組みの上にねじや釘を使ってしっかりと固定し、後で壁がたわんだり外れたりしないように強固にボードを1枚1枚丁寧に取り付けていきます。この時にボードの継ぎ目や隙間ができないように注意しながら、正確に固定していくことが大切です。また、配線や配管の通り道も事前に確認し、必要な箇所に穴を開けることで、配線工事や設備の取り付けもスムーズに行えるように準備していきます。

パテ処理

ボードを貼ったら、パテ処理をしていきます。まずボードの継ぎ目やネジ穴にパテをしっかりと塗り込んでいきます。最初は「下塗りパテ」を使い、深い溝や穴を埋めます。乾燥した後、軽くサンドペーパーで削りながら表面を平らに整えます。次に、仕上げ用の「上塗りパテ」を使って、さらに滑らかな表面に仕上げます。この上塗りパテは、細かい凹凸を隠し、壁全体が均一になるように広げて塗ります。パテが乾燥したら、再度サンドペーパーで細かい調整を行い、完璧に滑らかな表面に仕上げます。パテ処理は見えない部分ですが、仕上げの質を大きく左右する大切な作業です。この工程を丁寧に行うことで、後の塗装やクロス貼りの仕上がりが格段に向上し、壁が美しく見えるようになります。

完成しました

白を基調とした院内のクロスは、清潔感と落ち着きを感じさせる空間に仕上がりました。シンプルで洗練されたデザインは、どのような設備や装飾とも調和しやすく、様々なインテリアスタイルにも対応できるようにしています。アクセントクロスも使って、個性を感じられる仕上がりにしています。床は優しい風合いの木目調の床で、シンプルな美しさの中に、心地よさとホスピタリティを感じられる雰囲気に仕上げています。

受付

受付エリアは、患者様とスタッフの双方にとって使いやすく、スムーズに機能するように設計しました。位置はスタッフが立ったままでも座ったままでも快適に対応できる高さと広さを確保し、カウンター周辺には十分なスペースを確保し、スタッフが効率的に動き回れるよう工夫しました。受付は患者様とスタッフが交互に利用するエリアであるため、整理整頓された状態を維持するための収納スペースも十分に確保し、使いやすさと見た目の美しさを両立させています。機能性と快適さを両立させた受付は、全体の業務効率を高めると同時に患者様の満足度を高めてくれます。

待合室

待合室は、リラックスできる居心地の良い空間を目指して設計しました。落ち着いた雰囲気を大切にし、患者様が待ち時間を過ごしてもストレスを感じにくいように配慮しています。心地よい環境作りを一番に考え、待合室でのひとときを快適に過ごせるよう努めました。また、小さなお子様を連れた患者様にも配慮し、専用のキッズスペースを設けました。このエリアは、子どもたちが楽しく過ごしながらも、落ち着いて待つことができるように工夫されています。お子様が退屈せず、安心して遊べる環境を提供することで、親御さんもリラックスして診察を待つことができます。患者様に快適さと安心感を提供し、患者様が安心して診療を受ける準備ができるよう、細部までこだわりを持って作りました。

治療室

治療中は、患者様が周囲を気にせずにリラックスして治療を受けられるよう、個室を設けました。個室では、他の患者様の目を気にすることなく、落ち着いて治療に集中できます。また、プライバシーに配慮された設計により、安心してスタッフに気軽に相談したり、悩みを打ち明けることができる環境に仕上げました。そのため、より快適に治療を受けていただけるだけでなく、必要な時にはスタッフとじっくり話すことができるため、治療に対する不安や疑問も解消しやすくなります。また、車いすやベビーカーのままお入りいただけるバリアフリー設計も徹底しています。

レントゲン室

レントゲン室は、精密な診断を行うために欠かせない大切な空間です。放射線を使用するため、患者様の安全を最優先に考えた設計が求められるため、レントゲン室の内装には特に注意して仕上げました。室内の壁や扉には、放射線を遮断するための専用の素材が使用されており、安全性をしっかり確保しています。これにより、診断中に放射線が外部に漏れることがないようにしています。また、レントゲン室全体の構造にも十分な注意が払われており、放射線が患者様やスタッフに対して影響を及ぼさないようにしています。

消毒準備室

消毒準備室は、効率的な作業環境と機能性を最優先に考えて設計しました。デザインは白を基調として、ところどころアクセントを差し込んで、シンプルでありながら清潔感と整然とした印象を与えるように仕上げています。すべての棚や収納には抗菌加工が施されており、清掃や衛生管理をしやすくしました。床材には耐水性の高い素材を使用し、こぼれた液体や汚れが簡単に拭き取れるようにしているため、常に清潔な状態を保てます。照明には目に優しいLEDを選び、明るさを確保することで作業効率を向上させています。第一にスタッフの動線を最優先に考え、機能性と安全性を両立させた設計にしています。そのため、日々の診療業務がスムーズに進むようになり、スタッフが効率的に働ける環境を整えました。

院長室

落ち着いた雰囲気と機能性を兼ね備えた空間に仕上げました。院長が治療計画を立てたり、スタッフと打ち合わせを行ったりするための大切な空間であるため、整理整頓がしやすいデザインにしています。内装は、落ち着きのある色合いを基調にして、リラックスしながらも集中できる環境を提供します。また、プライバシーが守られるよう、外部からの視線が遮られる設計になっており、快適で機能的に仕上げました。

パウダールーム

トイレにはTOTOの「ネオレスト」を設置し、快適さと清潔感を追求しました。ネオレストは、トイレが1日で使用が多い時間帯を覚え、その1時間前にカートリッジを使って脱臭してくれる機能を備えているため、においや汚れを気にせずに使うことができます。また、使用するたびに除菌水を使って見えない汚れを取り除き、黒ずみやシミの発生を防いでくれます。さらに、タンクレストイレでも停電時に安心して使用できる手動レバーが付いて安心です。バリアフリー設計で手すりも設置し、お子様のためのベビーベッドも設置しました。洗面ボウルには、サンワカンパニーの「グラム」を選択しました。シャープな縁と曲線美が特徴のこの洗面ボウルは、どんな空間にも自然に溶け込みます。丸みを帯びたデザインがモダンからクラシックまで幅広いスタイルに調和し、使い勝手も良いサイズ感で清潔感を保ってくれます。

ヤマコーは人と人、心と心を繋ぎ、お客様の満足を通じて、地域に貢献する企業を目指します。

私たちヤマコーは、これまでに新築店舗・店舗リフォームのご依頼を数多くいただいております。

業種は多岐に渡り、焼肉店、居酒屋、マッサージ店、ネットカフェ、歯科医院など、他にも数多くの業種による幅広い実績を持ちます。

私たちが多業種のオーナー様に選ばれ続けている3つの理由

・設計デザインにおいて提案するプランニング力

・オーナー様の想いをカタチにできる現場力

・価値を高める空間アイデア

ヤマコーには大工を経験し、その後、現場監督・設計デザインに携わっているスタッフが在籍しています。

建築を知り、建物を知り、デザインを知り、造り方を知り尽くした私たちだからこそ実現できる現場力。

現場の進捗をオーナー様と随時確認し、ご要望において「できるかできないか」の回答をその場でお答えすることが可能であり、構造上「できない」と判断した場合は、オーナー様の納得のいくご提案をいたします。

その現場力こそが業種という垣根を越えて、私たちヤマコーが選ばれ続けている理由です。

店舗リフォーム、新築をお考えの際には是非一度ヤマコーへご相談ください。

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有限会社ヤマコー

取締役 山下 大輔

私は元大工で、大工だった父の一番弟子でした。
父の下で建築やリフォーム、マンションや店舗の改装など、さまざまな現場で経験を積みました。
その経験をもとに、店舗や戸建て住宅の建築やリフォーム、リノベーションも多く手がけております。
お客様に良い家を提供したいという想いをこれからもヤマコーで実践していきます。