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9割の人が知らない住まいのリアル|夜の熱中症は、なぜ起こるのでしょうか?

夏になると、「熱中症に注意しましょう」というニュースを毎日のように目にします。そのたびに、「外での作業や運動が危ない」と感じる方も多いのではないでしょうか。もちろん、それは間違いではありません。
しかし近年は、室内で起こる熱中症も珍しくなくなっています。さらに意外なのは、気温が下がる夜や、寝ている間にも熱中症は起こり得るということです。
エアコンをつけている。水分補給にも気を付けている。それでも夜になると寝苦しく、体調を崩してしまうことがあります。
では、夜の熱中症はなぜ起こるのでしょうか。
実はその原因は、「夜」だけを見ていても分かりません。
9割の人が見落としているのは、昼間の暑さと夜の熱中症のつながりです。
今回は、夜の熱中症がなぜ起こるのか、そして住まいがどのように関係しているのかを、工務店の視点から分かりやすく整理していきます。

夜の熱中症は珍しいことではありません

熱中症というと、炎天下で起こるものというイメージがあるかもしれません。しかし近年は、室内で起こる熱中症にも注意が呼びかけられています。
なかでも夜や睡眠中は、自分では暑さや体調の変化に気付きにくく、水分補給もできません。そのため、「夜だから安心」とは言えないのです。

夜だから安心とは限りません

夜になれば外の気温は少しずつ下がっていきます。そのため、「夜になれば部屋も自然に涼しくなる」と思われるかもしれません。
しかし実際には、夜になってもなかなか室温が下がらない家があります。
エアコンを切るとすぐ暑くなる。
寝室だけいつまでも暑い。
そんな状態は、外気温だけでは説明できません。
夜になっても暑さが残るのには、住まいの中に理由が隠れていることがあります。

エアコンをつけても寝苦しいことがある理由

「設定温度を下げても暑い」「風量を強くしても何となく寝苦しい」と感じたことはありませんか。
エアコンをしっかり動かしているのに、なぜか快適にならない。そんな経験をされた方もいると思います。
もちろん、エアコンの能力や設定が原因の場合もあります。しかし、それだけでは解決しないケースもあります。
その理由は、部屋の空気だけでなく、住まいそのものが影響していることもあるからです。

夜の暑さ、本当の原因はどこにあるのでしょうか?

夜になれば外の気温は下がります。それなのに寝室だけ暑いのは、不思議ですよね。
その理由は、昼間に屋根や外壁、窓がため込んだ熱です。
真夏の屋根の表面は60~70℃近くまで熱くなることがあります。その熱は日が沈んでもすぐには逃げません。建物がため込んだ熱は夜になっても少しずつ室内へ伝わり続けます。
そのため、外は涼しくなっていても、部屋の中はなかなか温度が下がらず、寝苦しさにつながります。
エアコンの効きが悪いように感じるのも、エアコンの性能だけが原因ではありません。昼間に住まいがため込んだ熱を、エアコンが冷やし続けている状態になっているからです。
つまり、夜の寝苦しさは夜になって始まるのではなく、昼間の強い日差しから始まっています。

暑さが残りやすい部屋には傾向があります

家の中でも、暑さが残りやすい部屋にはいくつかの共通点があります。
例えば、屋根に近い2階の部屋は、屋根が受けた熱の影響を受けやすい傾向があります。また、西日が長時間当たる部屋や、風が抜けにくい間取りも、夜まで暑さが残りやすくなります。
もちろん、すべての2階が暑いわけではありません。断熱性能や窓の配置、日当たりなどによっても変わりますが、「特定の部屋だけ暑い」と感じる場合は、住まいの条件が関係している可能性があります。

今日からできる暑さ対策

まずは、昼間に部屋へ熱を入れにくくする工夫から始めてみましょう。
・日差しが強い時間帯は、カーテンやブラインドを閉める
・遮熱カーテンやすだれ、外付けの日よけを活用する
・サーキュレーターで空気を循環させる
・エアコンを無理に我慢しない
それでも寝室が暑い場合は、夏の間だけ比較的涼しい部屋で寝るという方法もあります。毎日の睡眠環境を整えることは、夜間の熱中症対策にもつながります。

住まいを見直すなら

毎年同じように寝苦しさを感じている場合は、住まいそのものを見直すことも一つの方法です。
例えば、内窓を設置して日射の影響を抑えたり、西日の強い窓へ遮熱対策をしたり、断熱性能を高めたりすることで、室内に入り込む熱を減らせる場合があります。
暑さの原因は一つではありませんが、住まいの状態に合った対策を選ぶことで、夜の寝苦しさがやわらぐこともあります。

まとめ|夜の熱中症は、夜だけの問題ではありません

夜の熱中症というと、「エアコンをつける」「水分をしっかりとる」といった対策を思い浮かべる方が多いと思います。もちろん、それらはとても大切です。
ただ、夜の熱中症は夜だけを対策していても、防ぎきれないことがあります。昼間に屋根や壁、窓から入り込んだ熱が夜まで残ることで、寝苦しさや暑さにつながっていることもあるからです。
今年の夏も厳しい暑さが予想されています。エアコンだけでなく、扇風機やサーキュレーターなども上手に活用しながら、無理のない室温管理を心掛けましょう。
今日この記事を読んだあなたは、もう9割の人が見落としていた「昼間の暑さと夜の熱中症のつながり」に気付いた一人です。
もし毎年同じように「夜になっても暑い」「寝室だけ暑い」と感じているなら、一度、住まいが熱をため込みやすい状態になっていないか見直してみてください。
夏を少しでも快適に、そして安心して過ごすヒントは、エアコンだけでなく、住まいの中にも隠れているかもしれません。

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取締役 山下 大輔

私は元大工で、大工だった父の一番弟子でした。
父の下で建築やリフォーム、マンションや店舗の改装など、さまざまな現場で経験を積みました。
その経験をもとに、店舗や戸建て住宅の建築やリフォーム、リノベーションも多く手がけております。
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