- 現場レポート
今回ご紹介するのは、歯科医院の技工室内のモデルトリーマーおよびシンクの新設工事の様子です。
技工室は、歯科治療を支える重要な作業空間であり、水を使う工程が多いぶん、設備の配置や給排水計画が作業効率と清掃性、さらに衛生管理にも直結します。
とくにモデルトリーマーは水を流しながら模型を削る機器のため、単に設置するだけではなく、周囲が濡れても扱いやすい高さや、配管の取り回し、日々の手入れのしやすさまで含めた計画が欠かせません。本記事では、天板加工から給排水接続、完成までの工程をご紹介します。ぜひご覧ください。
モデルトリーマーとは、歯科技工の現場で使用される専用機器で、石こう模型の不要な部分を削り、形を整えるための装置です。
模型の精度に関わる工程で使われるため、機器の固定が甘いと作業時に振動が出たり、水はねが増えたりして、日々のストレスにもつながります。
また、作業時には水を流しながら削るため、シンクや排水設備と一体での設置が前提になります。
排水が滞ると汚れが溜まりやすくなり、におい・詰まりの原因にもなるため、給排水の位置や勾配、点検できるスペースの確保まで含めて計画することが重要です。
まずは作業カウンターの天板に、モデルトリーマーと水洗カランのための開口を設けました。
この工程で大切なのは、穴を開けること自体よりも、設置後の使い勝手が崩れない位置に決めることです。手元で水を扱う設備なので、カランの位置が近すぎると水はねしやすく、遠すぎると作業姿勢が崩れます。
さらに、天板下のスペースには給排水や電源の取り回しが入るため、下部収納や点検スペースと干渉しない位置で計画します。
開口は配管が通る最小限の寸法としつつ、後々の交換・メンテナンスができる余裕も見込んで加工を行いました。
天板加工後、ステンレス製シンクを仮設置し、納まりと使い勝手の確認を行います。
ここでは、見た目の中心合わせだけでなく、排水口の位置が配管ルートに対して無理のない位置になっているか、シンクの奥行きが作業動線を邪魔しないかなど、運用面の確認がポイントです。また、技工室では作業台の上に器具や材料が並ぶため、周囲に水が飛び散りにくい配置も重要になります。
背面のコンセントや周辺機器との距離も含め、将来的に機器が増えても使いにくくならない余白を意識しながら位置決めを進めました。
仮設置したシンクについて、本設置前に納まりを最終調整しました。
この工程は、水漏れの原因になりやすいポイントを先回りでつぶす作業です。天板との接触ラインに段差や反りがあると、隙間に水が残って黒ずみやカビ、においの原因になります。そこで、シンク縁の接地状態を確認し、必要な箇所は微調整して、止水のラインが途切れない納まりをつくります。
技工室は水を使う頻度が高いため、毎日の拭き上げがラクになるよう、汚れが溜まりにくい形に整えてから次の給排水接続へ進みます。
シンク下では、給水管・排水管の立ち上げ位置を確認しました。重要なのは、つながればOKではなく、長期的に詰まりにくく、点検しやすい配管ルートになっているかという視点です。排水は無理な曲がりや逆勾配があると流れが悪くなり、削り粉や汚れが溜まりやすくなります。
また、モデルトリーマー側の排水が加わるため、排水の合流位置やホースの取り回しも想定して確認します。将来トラップ清掃や部材交換が必要になった時に、工具が入るスペースが確保できるかまで見ながら、配管計画を整えました。
さらに、技工室では給排水設備とあわせて、エアー(圧縮空気)設備も欠かせません。
エアーとは、コンプレッサーで作った空気を使い、削りカスや粉じんを吹き飛ばしたり、器具を乾かしたりするための設備です。水と一緒に使う場面が多いため、後付けでは取り回しが難しくなることもあります。
今回は、モデルトリーマー周辺でエアーを使う作業も想定し、給排水と干渉しない配管ルートや取り出し位置を考慮した構成としました。
将来的に機器が増えたり、作業内容が変わった場合でも対応しやすいよう、余裕を持たせた設備計画としています。
立ち上げ確認後、給水・排水の本接続を行いました。
給水はフレキ管で接続しますが、ここでねじれや引っ張りが残ると、振動や経年で緩みやすくなります。そのため、配管に余計なテンションが掛からない長さと角度に整え、接続部が点検しやすい向きに合わせます。
排水は、ホースの曲げがきついと流れが悪くなり、汚れが滞留しやすくなります。
そこで、排水勾配を阻害しないルートに収め、清掃や交換が必要な時に外しやすい位置で固定しました。接続後は通水を想定し、干渉や振動の出やすい箇所がないかも確認して仕上げています。
設備工事を終え、モデルトリーマーとシンクの設置が完了しました。
給水・排水・電源が整理され、作業カウンターとしてすぐに運用できる状態になっています。技工室は水と粉じんが混在しやすい環境のため、見た目以上に清掃性と衛生管理が重要です。
今回は水を使う作業が連続しても動線が詰まらないよう、機器配置とカウンター上の使い勝手を意識しています。
また、シンク下の配管は点検性を残し、万一のトラブル時にも原因箇所へアクセスしやすい納まりとしました。日々の作業を支える設備として、実用性重視の仕上がりです。
技工室の設備工事は、機器を置いてつなぐだけではなく、日々の作業姿勢や水はね、清掃性、そして給排水の詰まり・漏れを予防する計画が品質を左右します。
歯科医院のように衛生環境が求められる空間では、設備の納まり一つで日々の負担が変わります。日々の技工作業がスムーズに行える環境として、無理のない使い勝手を意識した仕上がりとなりました。
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